2025年 長崎市
長崎市の木板画ギャラリー 壽美堂の改装工事に関して、建築設計・監理・インテリアデザインを担当しました。
建築概要
元々、ギャラリーと理髪店が半々を占めていた1階部分を、法的に問題ないように、一つのギャラリー空間に改修。ミュージアムとして上質な設えとなるよう装飾面・機能面のデザイン設計を行いました。
主役である木版画を際立たせるために、淡色のテーマカラー「水浅葱色」をギャラリー正面のメイン壁に塗装、サイド壁・天井・床はグレー調などの色味の少ないクロス、日本らしい麻生地淡色ののれん、木板画に合わせて木材といった控えめの設えを採用することで、メイン壁の大型木版画に視線誘導できるよう空間デザイン。
限られた空間を有効活用するために各種工夫。元々の画廊壁に設置されていたテーブル板を二等分に割って、ピアノ左右に配置することで、ピクチャーレールのほか机上にも展示空間を確保。また一部のサイド壁は、マグネットボードを仕込むことで、小型木板画を自在に配置できるように。また上から覗き込むタイプのガラス展示台も設計しています。高さの違う三つの入れ子式展示台(2セット、車輪付き、一番小さい台には引き出し付)をミュージアムの中央に配置。木板画の原画を額に入れず展示しても、上部から見ると木枠に囲まれて額に入っているように見える仕掛けとなっています。
カフェのような使い方もできるように、元々の画廊の裏にあったキッチンまでの壁を一部取り払うことで、ギャラリーとミニキッチンを繋ぎつつ、空間の広がりを感じるカウンターを設置。カウンター下には、美術・長崎関連の書籍を展示できる本棚ディスプレイを増設。カウンター下には、美術・長崎関連の書籍を展示できる本棚ディスプレイを増設。
ダウンライト、ダクトレール・スポットライトの増設を行い、展示品を快適に鑑賞できるよう照明計画にも工夫。通りに面した既存の大開口ガラススルーを活かした街路に漏れ出す灯りによって、ミュージアム内部空間への誘目性を高めており、通りがかりでも外部から木板画アートの存在が効果的に目を引くように仕上がっています。